更新日:2011年2月1日

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パパ講座

妊娠・出産・子育て期の父親の役割

1 .妊娠中のパパの役割初期15週まで

ママと子ども
つわり症状や精神的に不安定になったりする時期。赤ちゃんは、薬や感染症などの影響を受けやすい時期です。

  • 妻の心身の変化を理解し、気遣う
  • 流産をしやすいので、重いものを持ったり、転んだりしないように注意
  • 妊娠・出産について情報収集し、妻にどんな支援や配慮ができるか考える
  • どこで出産するか一緒に考える

中期16~27週まで

ママと子ども
つわりも落ち着いて安定期になり、胎動を感じるようになります。赤ちゃんは胎盤が完成。人間らしく成長し、活動も活発になります。

  • 両親学級を受講
  • 妻の体調が落ち着いてきたら、赤ちゃん用品の買い物などに一緒に出かける
  • 赤ちゃんが動くようになった、お腹をさわって胎動を感じてみる

後期:28週~生まれるまで

ママと子ども
ママは、お腹がますます大きくなり、日常の動作もしにくくなります。高血圧、貧血、早産などに注意したい時期。定期診断を受け、健康管理をしっかりしましょう。赤ちゃんは、大きくなり、生まれてくる準備が整います。

  • お腹の大きくなった妻の動作を気遣い、身の回りのことなどを手伝う
  • 里帰り出産を行う場合は、帰省のための準備について気遣う
  • 入院・出産の準備・段取りを妻と確認しておく
  • 出産予定日を過ぎても焦らず、妻の不安を少なくする気遣いをする
  • 産後の生活をイメージし、家事などの段取りを考えておく

パパポイント

  • 妻の妊娠を喜び、お腹の赤ちゃんに関心を持ち、妊娠・出産について勉強しよう!
    妊婦健診の結果を気遣ったり、母子健康手帳やエコー(超音波)写真などを見て、妻とお腹の赤ちゃんの成長を共有しましょう。名前を考えたり、お腹をさわったり、話しかけたりしてあげてください。そして、妊娠・出産について情報収集し、両親学級へ参加して、知識を深めてください。
  • 家事や身の回りのことを手伝い、精神的なサポートをしよう!
    早めの帰宅を心がけ、妊婦健診への付き添いの時間も作りたいもの。家事なども、出来る限り協力し、妻の話をよく聞いてあげたり、また気分転換の機会を作ってあげましょう。
  • 妻とお腹の赤ちゃんの健康管理に配慮しよう!
    妻の食事や睡眠、体重コントロールなどに気を遣いましょう。また、妊婦のそばでの喫煙は、乳幼児突然死症候群(SIDS)と関係することが知られているので、厳禁です。一方、感染症予防など、父親の健康管理にも気を付けましょう。

2.お産のときのパパの役割

ママと子ども
入院の目安は、陣痛の間隔が10分より短くなったとき。子宮口が7~8cm開いている頃に、陣痛が強くなり、10cmくらいになり、感覚が1~2分くらいでいよいよ出産。赤ちゃんは旋回しながら産道を降りてきてママの最後のふんばりで生まれてきます。へその緒を切り、ママとパパにご対面です。

生まれる前は

  • 休暇取得など、できるだけ妻に付き添える体制を作る
  • お互いの実家などに連絡する。上の子がいる場合は、サポートする
  • 陣痛中は、腰をさすったり、楽な姿勢をサポート
  • 水分補給や消化のよいものを準備
  • 妻がリラックスできるよう、好きな音楽をかけたり、心地よい環境を整える

生まれたら

  • 心からのねぎらいと祝福で、妻の気持ちを安定させてあげる
  • 無事出産したことを、必要な人に知らせる
  • 妻と話し合って赤ちゃんの名前を決める
  • 妻が欲しい物、してほしいことなどを聞いてできるだけ対応
  • 退院する妻と赤ちゃんを、迎える準備をする(自宅の掃除など環境を整える)

3 子育て期のパパの役割

産後~8週間

ママと子ども
母体が元の状態になるまでの6~8週間くらいは、無理をしないように配慮が必要です。「マタニティブルー」「産後うつ」などにも注意しましょう。赤ちゃんは、4週間までを新生児期といい、胎外生活に慣れるための期間。泣くことで不快を訴えます。泣く・泣かない、ミルクを飲む・飲まない、よく寝る・寝ないなど、子どもによっていろいろです。

  • 妻の心と体の疲労を理解し、できるだけ休養できるよういたわる
  • 各種届出を済ませる
  • 休暇取得や早めの帰宅で妻をサポート。(産後8週間は妻が専業主婦や産後休業中であっても育児休業を取得できる)
  • 妻が気分転換できる時間を作る
  • 小児科のかかりつけ医を見つける
  • 1か月検診に付き添う
  • 赤ちゃんのそばで喫煙しない
  • 赤ちゃんの沐浴をする

0歳

子どもの様子
声が出てきて首がすわり、5か月位で寝返り、6~7か月でおすわりをし、8~9か月でハイハイやつかまり立ちができるようになります。離乳食を始める目安は5~6か月。8~9か月で歯が生え始め、1歳近くなると理解できる言葉が増えてきます。

  • 月齢に応じた子育ての知識について勉強
  • 赤ちゃんの発達には個人差があることを理解し、他の子と比較したりしないようにする
  • 休暇取得や早めの帰宅などで、家事・育児を分担
  • 夜中のミルクや夜泣きへの対応など、夫婦で話し合って分担する
  • 妻が休養できる時間を作る
  • 赤ちゃんの事故を防止するための対策をとる(誤飲、転落などの防止)
  • 月齢に応じた遊びで、赤ちゃんとコミュニケーションをとる
  • 子どもの検診や予防接種、けがや病気などに対応する時間を作る

1歳~2歳まで

子どもの様子
よちよち歩きができるようになり、言葉も増えます。何でも自分でやりたがり、好奇心も旺盛になる時期です。

  • 子どもの事故を防止するための対応策をとる
  • 外遊びや体を使った遊びなどに対応する
  • 離乳、言葉、トイレットトレーニングなど他の子と比べたりしない
  • 子どもの好奇心や自立心をできるだけ尊重した対応をする

3歳~6歳まで

子どもの様子
3歳くらいで、おむつがとれて、スプーンでご飯を食べられるようになります。自意識が芽生えるのは4歳くらい。ごっこ遊びや喧嘩もできるようになります。5~6歳くらいで社会性が育ち、ルールがある遊びも楽しめ、折り紙などもできるようになります。

  • 検診や予防接種、けがや病気などに対応する時間を作る
  • 保育所・幼稚園行事、保護者会活動などにできるだけ参加する
  • 妻と一緒に子どものしつけについて考え、子どもの生活習慣が身に付くように対応する
  • 父親・母親それぞれの持ち味に応じて、遊びやしつけの分担を考える

小学校

子どもの様子:集団生活の中で自律的に行動することを身につけます。自主性も育ち自分の考えも言えるようになります。

  • 学校や放課後児童クラブ行事にできるだけ参加する
  • PTA活動や放課後児童クラブの保護者会活動、地域の子ども会活動など、妻と分担して対応する
  • 子どもの話をよく聞く
  • 子どもの勉強を見てあげる
  • 塾や習い事など、子どもの気持ちや個性をよく考え、妻と相談して決める

パパポイント

  • 子どもの成長・発達について他の子と比較したりして過敏にならない
  • 月齢や年齢に応じた子どもの安全の確保、健康管理に気を付ける
  • 乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)に気を付ける
    赤ちゃんや小さな子どもは、激しく揺さぶられたり、たたかれたりするような大きな衝撃を与えられると、身体(特に脳や視神経)が損傷を受け、重大な障がいが残ったり死亡することも。絶対にしないでください。
  • 月齢や年齢に応じた遊びやしつけをする、基本的な生活習慣を身に付ける
  • お稽古事や学習塾など、子どもの個性や気持ちをよく考える
  • 妻と話し合って、家事・育児を分担する
  • 妻の精神的なサポートをする

厚生労働省イクメンプロジェクトの中の「父親のワーク・ライフ・バランスハンドブック」を参考にしています。詳しい情報は、こちらをどうぞ。

厚生省イクメンプロジェクト(外部サイトへリンク)