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更新日:2022年7月20日

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2022年7月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

おおきなきがほしい

佐藤さとる文 村上勉絵 偕成社 1971年

202207book1

「ぼく、おおきな木がほしいなあ。」とかおるはためいきをつきました。今の庭には小さな木が3本生えているだけなので、大きくて高い木に登ってみたいのです。かおるは、どんな木がいいのか、素敵なことをいろいろ想像してみました。その木は、幹がとても太くて、はしごをかけて登ります。枝分かれした部分には小屋を作って、そこでホットケーキを焼くこともできます。かおるの想像はどんどん広がっていきます。かおるは自分で考えた大きな木の絵を描いて、お父さんに見せながら、考えたことを話しました。実は子どもの頃に同じようなことを考えていたお父さんは、面白がって聞いてくれました。

どんな木が欲しいか、親子で一緒に想像してみてはいかがでしょうか。

アルマの名前がながいわけ

フアナ・マルティネス-ニール作 宇野和美訳 ゴブリン書房 2020年

20207book2

「アルマ・ソフィア・エスペランサ・ホセ・プーラ・カンデラ」。これが主人公の女の子、アルマの名前です。どうしてこんなに長い名前なのでしょうか。「わたしの名前、いっぱいありすぎて、はみだしちゃう」と言ったアルマに、パパが名前の由来をひとつずつ教えてくれます。「ソフィア」は本や詩、ジャスミンの花が好きだったおばあちゃんの名前から、「エスペランサ」は世界旅行を夢見ていたひいおばあちゃんの名前からもらいました。「ホセ」、「プーラ」、「カンデラ」、どの名前にも、アルマの家族の物語がありました。そして、「アルマ」は…。名前にはさまざまな思いが込められていることがわかる一冊です。

ママに読んでもらいたい本

なつのキリンピック

ねじめ正一作 北村裕花絵 鈴木出版 2021年

202207book3

キリンの国で、夏のキリンピックが始まりました。周りの国の動物たちが、キリンピックを見るためにやってきています。一番人気がある競技の、マラソンがスタートしました。大きいキリンたちが、首をぶんぶん振りながら飛び出します。小さなキリンも追いかけます。小さなキリンは、大きいキリンの太い首に阻まれ、なかなか追い抜くことができません。やがて大きなキリンたちは、夏の暑さで疲れてきました。小さなキリンは大きなキリンを追い抜けるでしょうか。最後まで諦めずに走る小さなキリンの姿に注目です。

かわにくまがおっこちた

リチャード・T・モリス著 レウィン・ファム絵 木坂涼訳岩崎書店 2019年

202207book4

ある川の岸辺に生えた木に、くまがよじ登りました。すると、その木が折れ、くまは「どっぼーん!」と川に落ちてしまいました。くまは、丸太と一緒に流されていきます。その頭の上に、「ぴょーん!」と飛び乗ってきたのは、ひとりぼっちのカエルです。カエルはくまと出会えてなんだかうれしそうです。2匹はさらに川を下って、今度は臆病なカメたちに出会いました。「このさきへ いくのは あぶないよ」というカメたちも一緒に丸太に乗って、新しい仲間を次々と増やしながら、動物たちはどんどん川を下っていきます。その先に待っていたのは…?

スピード感のある展開に引き込まれ、動物たちと一緒に川下りをしている気分になる楽しい絵本です。

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

たなばたのねがいごと

村中李衣作 えがしらみちこ絵 世界文化社 2018年

202207book5

ほしのこえんに通っているあおいは、友達と一緒に七夕の短冊に願い事を書いて笹につるしました。おもちゃやゲームが欲しいという子どもたちの願い事を見た先生は、本当に素敵な願い事は、時間がたっても壊れたり無くなったりしないものなのよ、と教えてくれます。あおいは、迎えに来てくれたおばあちゃんに、「じかんがたっても なくならない ものって なあに?」と尋ねました。おばあちゃんは、お花が咲くのを待っている時の気持ちや、あおいが元気に育つ喜びだと答えました。そして亡くなったおじいちゃんとの約束の話もしてくれました。大好きなおばあちゃんと、ずっと一緒にいられるのか心配になったあおいは、七夕の日、新しい短冊に別の願い事を書きます。おばあちゃんを大好きなあおいの気持ちがよく伝わってくる絵本です。

ぱったんして

松田奈那子作 KADOKAWA 2021年

202207book6

紙を半分に折って折り目を付け、開いて、絵の具をのせます。絵の具が乾かないうちに紙を半分に「ぱったん」と折って、ぎゅっと抑え、優しくこすると、左右対称に絵の具が移って不思議な形が描けます。いろいろな点や丸、線を描き、「ぱったん」してみましょう。小さな赤い点のすぐ下に赤い丸を描いて「ぱったん」すると、りんごが2つ現れました。次は黄色とピンクの丸を「ぱったん」。きれいなお花が描けました。次は何の絵が現れるのか、ページをめくるのが楽しくなります。

「ぱったん」のやり方は最後のページに詳しく載っています。どんな色で、どんな絵が完成するでしょう。紙と絵の具を用意して、お孫さんと一緒にやってみましょう。