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更新日:2024年3月22日

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2024年4月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

丘のうえのいっぽんの木に

今森光彦作 童心社 2019年

2024年4月絵本1

一本の大きなエノキの木が、丘の上に立っています。春がやってきて、エノキが柔らかい若葉をつける頃、冬の間、落ち葉の下で眠っていたオオムラサキの幼虫が目を覚ましました。「いいにおいが する」。幼虫は、美味しそうな若葉を目指し、「よいしょ、よいしょ」とエノキの幹をのぼります。天敵のカメムシに見つからないよう、葉のかげにひっそり隠れながら、葉を食べて少しずつ成長します。幹にあいた“うろ”の中には、フクロウの雛がいました。幼虫は、「ぼくは えさじゃないから たべないでね」と話しかけます。

一本のエノキの木とそこに暮らす様々な生き物の様子を、黒一色の切り絵で綴った絵本です。巻末には、エノキとオオムラサキの一年間について、カラー写真付きの解説でまとめられており、理解が深まります。

ごめんなさい!だいじょうぶ!

ルイス・スロボドキンさく こみやゆうやく 出版ワークス 2020年

2024年4月絵本2

4歳のウィリー・ホワイトは、「ごめんなさい」が言えない男の子。ドアを通る時に人を押しのけてしまっても、人の足をうっかり踏んでしまっても、知らんぷりをしています。ある日、木のぼりをしていたウィリーは、おまわりさんから危ないと注意され、いつものようにだまっていました。すると、おまわりさんが「『ごめんなさい』って いうと、あいては『だいじょうぶだよ』って いってくれて、おたがい いいきもちに なれるんだよ」と教えてくれました。「だいじょうぶだよ」と言ってもらいたくなったウィリーは、ちょうちょや金魚に「ごめんなさい」と言いますが……。

『たくさんのお月さま』でコルデコット賞を受賞した作者の、優しい絵とコミカルなお話が楽しい、幼児向けの絵本です。

ママに読んでもらいたい本

チトくんとにぎやかないちば

アティヌーケ文 アンジェラ・ブルックスバンク絵 さくまゆみこ訳 徳間書店 2018年

2024年4月絵本3

西アフリカで暮らすチトは、お母さんと市場に買い物にやって来ました。市場にはたくさんの人がいて、いろいろな品物が売られ、とてもにぎやかです。お母さんにおんぶされたチトは、市場の人たちからバナナやオレンジ、お菓子などをもらいます。どれも1つだけ食べて、残りをお母さんの頭の上のかごに、「ぽいっ」と入れました。お母さんは全く気付かないまま、かごがどんどんいっぱいになっていきます。

活気あふれる市場の様子が色彩豊かに描かれ、親子と市場の人々との微笑ましいやり取りに、心温まる絵本です。3~4歳頃から楽しむことができます。

まよなかのトイレ

まるやまあやこさく 福音館書店 2021年

2024年4月絵本4

真夜中、ひろこはトイレに行きたくなって布団から起きました。「おかあさん、おしっこ……」。ところがお母さんは赤ちゃんのおむつを替えていて、手が離せません。ひろこは少し考えると、「わたし、ひとりで おトイレ いってみる」と言って、猫のぬいぐるみのみいこを連れ、トイレに向かいました。暗く冷たい廊下を見て、ひろこが思わず立ち止まると、みいこが「ひろこちゃん、だいじょうぶだよ。ほら、トイレの でんきが ついてるよ」と励まします。みいこのしっぽにつかまりながらトイレの前まで来ると、中から音がします。そうっとドアをあけると……。

小さな子が夜中に1人でトイレに行くときのドキドキする気持ちを、暖かみのある絵で描いた絵本です。夜寝る前のひとときに、お子さんと読んでみてはいかがでしょうか。幼児から小学校低学年向けです。

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

いろいろおてがみ

えがしらみちこ作 小学館 2017年

2024年4月絵本5

「くるかな くるかな おてがみ くるかな」。お手紙が大好きなはなちゃんがポストを覗くと、手紙が一通届いていました。白地に黒い模様で、牛乳の形のシールで閉じられた封筒に入っています。「だれからかな?」。封筒が描かれたページをめくると、「もー もー うしさんでした!」と手紙の送り主が明かされます。

はなちゃんの家のポストには、黒い縞模様の封筒に入った手紙や、白くてもこもこした手紙など、個性豊かな手紙が届きます。誰からの手紙なのか、お孫さんと一緒にあてっこ遊びを楽しむことができる、幼児におすすめの絵本です。

つるかめつるかめ

中脇初枝文 あずみ虫絵 あすなろ書房 2020年

2024年4月絵本6

雷がゴロゴロ鳴ったら「くわばら くわばら」。地震が起きたら「まじゃらく まじゃらく」。転んでけがをしたとき、いやなことがあったときには……。

天災やけが、病気など、自分の力ではどうしようもないことがあったとき、昔の人はおまじないを唱えてきました。コロナ禍に生まれたこの絵本は、「わたしたちの心によりそって、わたしたちをはげまし、勇気づけてくれ」るおまじないを紹介しています。巻末には、掲載されたおまじないの由来が載っています。ぜひお孫さんと一緒に声に出して読んでみてください。幼児向けです。