更新日:2022年4月18日
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読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。
(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)
佐藤雅彦+ユーフラテス作 福音館書店 2020年
表紙に写っているのは木の幹でしょうか。じっとよく見てください。そこには「なにかがいる」ようです。この本に収録された写真には、すべて「なにか」が隠れています。「なにか」を捉えた場所の多くは、草むらや海の底などの自然の中です。ほかには、束ねた段ボールや部屋の一角のような、暮らしの中の身近な風景が出てきます。本を広げて一緒に「なにか」を探すチャレンジをしてみましょう。どうしてもわからなかったら、シルエットをヒントにもうひとがんばり。発見の後には「なにか」の正体の確認もお忘れなく。 |
アーマ E.ウェバーぶん・え 藤枝澪子やく 福音館書店 1968年
この絵本では、身近にある木や花、野菜の、地面の上と下の姿が描かれています。植物には、地面の上に出ている葉っぱや枝、茎と、地面の下にもぐっている根があります。地面の上では空に向かって高く伸び根は横に広がって伸びる植物や、根だけが太く成長する野菜など、姿かたちは植物によってさまざまです。植物は、こうした多様な葉や根を使って、土や空気から栄養物を作る仕組みを持っているのです。 植物の地面の上と下の様子を見比べながら、普段食べている野菜は植物のどの部分なのかなどをお子さんとお話ししてみてはいかがですか。植物の成長や、食物について考える機会になるでしょう。 |
ケビン・ヘンクス作・絵 松井るり子訳 徳間書店 2016年
5つのおもちゃが窓辺に並んで外を眺め、それぞれ自分の好きなものを待っています。ふくろうは夜の月、傘を持っているぶたのお嬢さんは雨、くまの坊やは凧が揚げられる風、そりに乗った子犬はそり遊びができる雪、長い体を揺らすゆらゆらうさぎは何か楽しいものです。誰か出かけたり、お客さんが来たりすることもたまにはあります。でもだいたいは、みんなで窓辺に揃って時を過ごしていました。そしてある時仲間が加わります。白を基調とした背景に淡い色彩で描かれ、ほのぼのとした雰囲気です。窓から美しく移ろう季節が楽しめます。 |
木村研文 村上康成絵 ひさかたチャイルド 1989年
春、かえるのお母さんが田んぼに999個の卵を生みました。暖かくなり、卵はおたまじゃくしになりましたが、最初に生まれたお兄ちゃんは卵のまま大きくなるだけです。弟たちに手足が生えたころ、お母さんに「いいかげんに おきなさあい!!」としかられて、お兄ちゃんはようやく大きなおたまじゃくしになりました。ある日、田んぼでかくれんぼをした時、鬼になったお兄ちゃんは、弟が隠れていると思って草に近づきました。するとそこにはなんと別の生き物がいて…。 のんびりなお兄ちゃんも大慌ての、ハラハラな展開に注目です。999匹のかえるの兄弟たちの様子を楽しく描いた「999ひきのきょうだい」シリーズの1作目です。 |
中川ひろたか文 村上康成絵 ひかりのくに 2019年
赤ちゃんの鼻、目、それからおでこ。赤ちゃんのいろんなところは誰と「そっくりこ」でしょう。お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんが、赤ちゃんと自分の似ているところを探していきます。一人一人赤ちゃんと向き合って、「そっくりこ」な部分を指さします。その度に「ここは おとうさん そっくりこ」「ここは おかあさん そっくりこ」とリズムよく言葉が繰り返されます。くるくる変わる赤ちゃんの表情がかわいらしく、家族の笑顔にあふれた温かい雰囲気の絵本です。皆さんも口ずさみながら「そっくりこ」なところを見つけて遊んでみませんか。 |
なかざわくみこ作 文溪堂 2020年
たあちゃんは、おじいちゃんの家の近くのまんぷく横丁へ、おじいちゃんと買い物へ出かけました。今日は福の市が開かれていて、福引きも引ける日です。焼鳥屋、八百屋、おでん屋などがあって、いい匂いのするおいしそうなものが売られています。惣菜屋、魚屋、漬物屋、骨董屋、駄菓子屋にも寄って、たくさん買い物をしました。横丁の守り神であるまんぷくさまにお参りをすると、不思議な光景を目にしました。 細かく描かれた商店街の様子はとてもにぎやかで、実際に行ってみたくなるほどです。絵の細部までじっくり見てみると、いろいろな発見があります。お店の中や看板、商店街にいる人にも注目してみてください。商店街の人々の中には、まんぷくさまの姿も…。繰り返し読んで、探してみましょう。 |
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