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更新日:2025年5月20日

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2025年6月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

ねこはるすばん

町田尚子/作 ほるぷ出版 2020年

2025年6月絵本1

 茶色い猫が窓の内側から外を眺めています。「にんげん、でかけていった。」飼い主が出かけたことを確かめた茶色い猫はのんびり留守番、と思いきや、大きな洋服ダンスの扉を開け、中に入っていきます。タンスを通り、猫だけが暮らす「どこか」の世界に到着した茶色い猫は、まずはカフェで温かい飲み物を買い、のどを潤します。それからヘアーサロンで毛づくろいをし、本屋で本を楽しみ、映画も見ました。その後、釣り堀で釣りを始め、「ぜったい まぐろ!」と大物を狙いますが…。

 留守番中の猫の秘密をユーモラスに描いた絵本です。人間が出かけている時、猫はいったいどんなことをしているのか、親子一緒に確かめてみませんか。

雨の日の地下トンネル

鎌田歩/作 アリス館 2020年

2025年6月絵本2

 「いってきまーす」。雨が降る中、女の子がパパと一緒に園バスのお迎えの場所に向かいます。「あめ、たくさん ふってるね」。家の屋根や道路に降った雨水は、排水溝に入り、地面の下の排水管や雨水管を通り、川へ流れていきます。女の子が園バスの中から川を見ると、水かさが増しています。増えすぎた川の水は、地下の立坑という大きな穴やトンネルを通って地下の大きな水槽に集められます。排水機場で調整されたたくさんの雨水はやがて、大きな川に放出されていきます。

 空から降ってきた雨はどこへ流れていくのかな?という子どもたちの疑問に答える、梅雨の時期にぴったりの絵本です。4・5歳から小学校低学年向けです。

ママに読んでもらいたい本

アザラシのアニュー

あずみ虫/作 童心社 2023年

2025年6月絵本3

 寒い冬の朝、地球の北の方の海でタテゴトアザラシの赤ちゃんが産まれました。お母さんは赤ちゃんにアニューと名付けました。アニューは甘いお乳をたくさん飲んで、1週間でまるまると太り、真っ白でふわふわの毛になりました。産まれて10日目、お母さんと一緒に海で泳ぐ練習を始めました。産まれて2週間後、お母さんは「あなたの けのいろが はいいろに かわったら、ほっきょくに むかって およぎはじめなさい」と言い、遠い北極の海に旅立ちました。アニューの独り立ちの時がやってきたのです。

 タテゴトアザラシの赤ちゃんが、様々な困難を乗り越え、北極の海にたどり着くまでの冒険を描いた絵本です。5・6歳から小学校低学年向け。

 

こやぎがめえめえ

田島征三/さく 福音館書店 2010年 (品切れ、県内15館所蔵)

2025年6月絵本4

 「こやぎが めえめえ」。小さなこやぎが口を大きく開けて鳴いています。「こやぎが ぴょん」。こやぎはぴょーんと高く飛び跳ねたり、すってんと転んだり、母さんやぎのいる場所めがけて走ったりと、草原を元気いっぱい駆け回ります。

 0歳から2歳の赤ちゃん向け。リズミカルな言葉の繰り返しが楽しい、2~3分で読める短い絵本です。図書館のおはなし会で読み聞かせした際は、「めえめえ」や「ぴょん」という擬音語・擬態語を聞いた保護者がクスッと笑い始め、こやぎが「ぽろぽろ」とうんちをする場面では、全員が笑って楽しんでいました。

 

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

そらまめくんのベッド

なかやみわ/さく・え 福音館書店 2016年

2025年6月絵本5

 そらまめくんのベッドは、緑色のさやのベッド。中が柔らかくてふわふわで、そらまめくんの宝物です。「このベッドで ねむらせておくれよ」とえだまめくんやピーナッツくんたちが言っても「だめ、だめ」と断っています。ところがある日、ベッドが消えてしまいました。あちこち探しましたが見つかりません。えだまめくんたちがベッドを貸してくれましたが、サイズが小さすぎたり、硬かったりと合いません。そこでそらまめくんが、もう一度探しに行くと、大事なベッドの上に、大きなうずらが座っているのをみつけて、びっくり。うずらはいったい何をしているのでしょう?

 宝物のベッドをうずらに貸す決心をしたそらまめくんの心の動きを丁寧に描いた絵本です。4・5歳から小学校低学年向けです。

どろんこおそうじ

さとうわきこ/さく・え 福音館書店 2012年

2025年6月絵本6

 こいぬとこねこがおもちゃを部屋中に散らかして遊んでいると、ばばばあちゃんが掃除をするように言いました。二匹はほうき、雑巾、水を入れたバケツを用意しましたが、こいぬが「なんだか これ、やきゅうの バットみたい」とほうきを振り回したので、こねこも湿らせた雑巾を丸めて投げ返しました。ほうきに当たった雑巾は森へ飛んでいき、動物たちに命中!怒った動物たちが投げ返しました。しまいには、バケツの水をひっくり返し、泥まみれで大ゲンカ。そこへ、ばばばあちゃんがやってきて「おもしろそうじゃないか!!あたしも やろうっと!!」とどろんこ遊びを始めました。

 子どもたちに人気の「ばばばあちゃんシリーズ」の一冊。