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更新日:2022年6月20日

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2022年6月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

ゆらゆらばしのうえで

きむらゆういち文 はたこうしろう絵 福音館書店 2003年

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きつねがうさぎを捕まえようと追いかけています。うさぎが川に架かった丸太の橋を渡り始めました。きつねがうさぎを逃がすまいと「ドンドン」と丸太を踏み鳴らすと、長雨で壊れかけた橋が揺れ、傾き始めました。きつねが更にうさぎに近づくと、橋は真ん中の支柱を境に、シーソーのように左に右に揺れます。「こりゃ うっかり うごけねえや」。動くに動けなくなった2匹は、このピンチをどうやって切り抜ければよいのでしょうか?

ゆらゆら揺れる橋の上での、ハラハラドキドキの冒険を描いた絵本です。少し文章が長いので、4・5歳からがおすすめです。

ねないこ せかいチャンピオン

ショーン・テイラー作 ジミー・リャオ絵 木坂涼訳 鈴木出版 2012年

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ステラは「ねるじかんだよ」とパパに言われました。そこで一緒にいたぬいぐるみのさくらんぼブーちゃん、いなづまネズミ、チョッキガエルに「もう ねましょ」と声をかけましたが、3匹はまだ元気でまったく寝てくれません。3匹は「ねないこ せかいチャンピオン」になりたがっているのです。どうすれば、みんな眠ってくれるのでしょう。ステラは、枕を大海原に漕ぎ出した船に見立てたり、靴箱をガタンゴトンと走る汽車に見立てたりして遊び、なんとか3匹を眠らせようとします。はたして眠ってくれるのでしょうか。そして、「ねないこ せかいチャンピオン」は一体誰になるのでしょうか。

ステラがぬいぐるみたちを寝かしつける場面は、ステラの言葉のリズムを楽しみながら読んでみてください。

※品切れ、県内16館で所蔵(当館含む)、出版社ホームページに画像なし

ママに読んでもらいたい本

ぐやんよやん

長谷川摂子ぶん ながさわまさこえ 福音館書店 2016年

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「ぐやん よやん ぐやん よやん」「ほんやー ぞぞぞぞ びーん」。不思議な言葉の絵本です。緑や赤の、波のようにも、渦のようにも見える躍動感あふれる絵を見ながら、ぜひ親子一緒に声に出して読んでみませんか?

図書館の絵本の棚の前で「『ぐやんよやん』がもう一回読みたい!」「どの棚にあるかな?」と親子が探していた一冊です。もし、お子さんがこの絵本を気に入ったら、同じ作者の絵本『めっきらもっきらどおんどん』も、不思議な言葉が登場するので、ぜひ読んでみてください。

 ※品切れ、県内16館で所蔵(当館含む)、出版社ホームページに画像あり

すてきなあまやどり

バレリー・ゴルバチョフ作・絵 なかがわちひろ訳 徳間書店 2003年

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ヤギの家に、ずぶぬれのブタくんが訪ねてきました。傘を持たずに牧場へ行き、雨に降られてしまったといいます。「どうして 木の したで あまやどりをしなかったんだい?」とヤギが聞くと、「したよ」とブタくん。ブタくんによると、あまやどりをしていた木の下に、他の動物たちもやって来たそうです。まず1匹のネズミが来て、次に2匹のハリネズミ、それから3匹のバッファロー、4匹のヒョウ…とブタくんの話では、次々とたくさんの動物がやって来ます。木はみんなが入れる大きさだったといいますが、どうしてブタくんは濡れてしまったのでしょう。

動物たちが木の下であまやどりをしている場面は、ページが大きく広がり、にぎやかなあまやどりの様子が伝わってきます。梅雨の時期にぴったりです。

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

こぶたほいくえん

なかがわりえこぶん やまわきゆりこえ 福音館書店 2001年

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いたずら盛りの3匹のこぶたの兄妹が、こぶたほいくえんに入園しました。ところがすぐ、「おかあちゃんが いない」と泣きはじめます。すると先生が「みんなで かけっこを しましょう。」「だれが いちばん はやいかしら」と誘います。「ようい どん!」の合図で3匹のこぶたたちも走り始め…。

主人公のこぶたたちの目線で、初めての保育園生活の戸惑いや、友達と遊ぶ楽しさが描かれている絵本です。図書館では入園の季節に限らず、貸出中になっていることが多い人気本です。文章が短く、セリフもわかりやすいので、お孫さんが2~4歳となり、赤ちゃん絵本の次に読む本を探している方におすすめです。作者はロングセラー絵本『ぐりとぐら』を作ったお二人です。

かわ

鈴木のりたけ著 幻冬舎 2010年

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この絵本では、山に降った一粒の雨が集まって大きな水の流れとなり、海にたどり着くまでの、水の中の様子がわかります。川の始まりは源流です。山の中の、大きな岩の間を勢いよく流れます。少し下ると、谷を流れる渓流です。岩の下に魚が隠れています。さらに下って、人家近くの穏やかな里川、湖、池など、川は向かった場所の地形や環境によって姿と名前を変えます。そして、それぞれの場所に、さまざまな生き物たちが暮らしています。例えば、源流にはイワナやヤマメ、湖にはオオクチバスが住んでいます。沼には魚だけでなく、サギやカエルなどもやってきます。

写真のようにいきいきとした、迫力のある絵が印象的な、小学校3・4年生向けの一冊です。この本を読んで、川の中の世界を旅してみてはいかがですか。