更新日:2023年9月20日
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読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。
(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)
ヘレン・スティーヴンズ作 ふしみみさを訳 BL出版 2016年
トルーシー・トルトルのパパは大泥棒です。トルーシーがいくら「どろぼうは ダメなんだよ」と言っても、パパは泥棒をやめません。2人で動物園に出かけた日も、パパは、トルーシーが見ていない隙に、ペンギンから魚を、赤ちゃんからガラガラを、ヘビから卵を、と次々にいろいろなものを盗んでしまいます。トルーシーは、飼育員に向かって「うちの パパったら、どろぼうするの。トラに たのんで、おしおきしてください!」と大声で言いましたが、気付いてもらえません。ところが、檻の中にいたトラがトルーシーの声を聞き……。 賢いトラがトルーシーを助け、物語を大団円に導くまでを描いた作品です。4、5歳ごろから楽しめます。 |
多田多恵子ぶん 堀川理万子え 福音館書店 2010年
道端でぼくは、まつぼっくりを拾いました。上から見たり、ひっくり返して下から見たりして遊んでいると、「ひらひらひら……」まつぼっくりから何か落ちてきました。よく見ると、薄い羽のようなものが付いています。つまんで上から落とすと、「くる くる くる くる くる」と回りながら落ちていきます。これはいったい何でしょう? 身近な木の実、まつぼっくりを観察したり、まつぼっくりの性質を利用して遊ぶヒントが紹介されている科学絵本です。まつぼっくりを濡らして空き瓶に入れるだけでできる「まつぼっくり てじな」も紹介されています。3歳から小学校低学年向けです。 |
ルース・クラウス文 モーリス・センダック絵 わたなべしげお訳 岩波書店 1979年
“穴って何?”と子どもたちに聞いてみましょう。「あなは ほるもの」という子もいれば、「あなの なかに なにか かくすことも できるよ」という子もいます。では、犬は?「いぬは ひとを なめる どうぶつ」。親指は?「おやゆびは ひょこひょこ うごかすもの」。手は?「ては ぼくに やらせてと うえに あげるために あるの」。 アメリカの幼稚園や保育園の子どもたちに、身のまわりにあるものを説明してもらい、その言葉を集めて作られた絵本です。子どもたちが捉えた世界の様子を、子どもたちの楽しさが溢れ出るようなイラストとともに紹介します。 |
こいでやすこさく 福音館書店 2008年
夜になり、あたりがすっかり暗くなりました。「やまこえて やまこえて きつねの きっこが おでかけです」。きつねのきっこは、大きなかごを持ち出かけました。お月さまから「こんな よる おそく どこへ いくの?」と聞かれたきっこは「ふもとの まちまで かいものよ」と答えます。きっこは何を買いに出かけたのでしょう? きっこの夜の冒険を描いた絵本です。きっこが買う物や目的が徐々に明かされますので、ぜひ親子一緒に解き明かしてみてはいかがでしょうか。ヒントは「きつねが好きな物」です。「きつねのきっこのおはなし」シリーズの一冊です。 |
マリー・ホール・エッツぶん・え まさきるりこやく 大日本図書 2008年
「ジェー、ジェー、ジェー」。「グワッ、グワッ、グワッ」。カケスや蛙、ヤギ、野良猫など、生き物の鳴き声が聞こえます。「てく、てく、てく」と男の子が学校に向かって歩く音や、「ゆーらり、ゆーらり、ゆーらり」とナラの葉が風に揺れる音も聞こえます。犬が月に向かって吠える声が聞こえ、男の子がカケスや蛙に「おやすみ」と呼びかける声が聞こえ……。 心地よいリズムの文章と一緒に、生き物や男の子、ナラの葉などのイラストが藍色だけで繊細に描かれています。おやすみ前におすすめの絵本です。2、3歳向けです。 |
わかやましずこさく 童心社 2008年
大きな赤いりんごが一つあります。「ぶうらん ぶうらん」と、灰色をした何か長い物がりんごの方へ伸びてきました。「なにかな?」長い物は、ぞうの鼻でした。ぞうは鼻の先でりんごを上手に掴むと、口に持っていき「ぱっくん!」 りんごやバナナなど、さまざまな果物を食べる生き物は何かを、あてっこして遊ぶ絵本です。最初にヒントとして、生き物の体の一部がイラストで示されます。色や形をよく見て、何の生き物かお孫さんと一緒にあれこれ想像してみましょう。ページをめくると、生き物が登場し答えがわかります。0~3歳の赤ちゃん向けです。 |
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