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更新日:2023年5月18日

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2023年6月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

ねむりひめ

グリム作 フェリクス・ホフマンえ せたていじやく 福音館書店 1963年

2023年6月絵本1

昔、ある国に王様とお妃がおりました。ある時、子どもが欲しいという二人の願いが叶い、お姫様が誕生しました。王様はたいそう喜んで、親類や友達、占い女たちを招き、お祝いの宴会を開きました。占い女たちは、やってくると姫に「よいこころ」「うつくしさ」など、不思議な贈り物を授けました。ところが、国の中で一人だけ招かれなかった占い女が急に現れ、「ひめは、15になったら、つむにさされて、たおれて しぬぞ!」と叫んで立ち去ります。王様は、国中のつむを焼き捨てるように命じますが、呪いをかけられた姫は……。

グリム童話の中でもよく知られた「ねむりひめ」の絵本です。4歳から小学校中学年向けです。

はくぶつかんのよる

イザベル・シムレール文・絵 石津 ちひろ訳 岩波書店 2017年

2023年6月絵本2

夜が近づき、博物館から人がいなくなりました。館内をそっと覗いてみましょう。ワニの化石や貝殻があります。ひげの長いカミキリムシや光り輝くタマムシの昆虫標本もあります。おや、標本のチョウたちが羽をふるわせています。黄色い蝶がひらりと舞い上がり、続いてたくさんのチョウたちが館内を飛び始めました。そして、恐竜の化石や動物のはく製、きらめく鉱石、昔使っていた道具たちに「さあ、はやく おきて!」と呼びかけます。すると、生き物や道具たちが動き出しました。

フランスのリヨンに実在するコンフリュアンス博物館を舞台に、展示品が思い思いのひと時を過ごす様子を描いた絵本です。鮮やかな色で繊細に描かれた、躍動感あふれる絵が特徴です。親子一緒にお気に入りの展示品を探しながら、夢のような夜の博物館を楽しんでみてはいかがでしょうか。

ママに読んでもらいたい本

りすとかえるのあめのたび

うえだまこと作 BL出版 2022年

2023年6月絵本3

「ぽつん ぽつん ぽつん」。森に雨が降っています。りすは、友達のかえると船で旅をする約束をしていましたが、「こんな あめふりじゃ たびには いけないや」と思いました。ところが、旅支度をしたかえるが現れ、「あめのひって すてきだね。こんな いいひに たびにいけるなんて!」と言います。そこで二匹は船に乗り、出発しました。川に落ちる雨の音に誘われるように、二匹は歌います。「ぽたん ぽてん ぽつん ぽつん ぽたん ぽてん ぽつん!」。さて、二匹はどんな旅をしたのでしょうか。

雨の季節にぴったりの絵本です。りす、かえると一緒に、特別な雨の一日を楽しんでみませんか?

へちまのへーたろー

二宮由紀子作 スドウピウ絵 教育画劇 2011年

2023年6月絵本4

へーたろーはヘチマです。ある日、ヘチマ棚にぶら下がっていると、通りかかった女の子にキュウリと間違えられ、一緒にいたお母さんにも「そうね、きゅうりね」と言われてしまいました。「なんで きゅうりなんかと まちがえられるんだろ? もしかしたら、やせてるせいかも」と考えたへーたろーは、太ったヘチマになろうと決心します。そして、その日からたくさん食べて、太ったヘチマになりました。けれども、再び親子がやってくると、今度は二人に「ふとったきゅうり」と言われてしまいます。

これから夏にかけて成長するヘチマを主人公にしたお話です。明るく、へこたれないへーたろーに元気をもらえます。4、5歳頃から楽しむことができます。

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

にじ

さくらいじゅんじ文 いせひでこ絵 福音館書店 1998年

2023年6月絵本5

僕は雨上がりに、お母さんと一緒に犬の散歩に行き、大きな虹を見つけました。「あか、だいだい、き、みどり、むらさき、-」。虹の色を数えていると、飛行機が飛んできました。僕は、飛行機に乗って虹を見ると、どう見えるか想像しました。「うえから みたら どんなに みえるのかな?」「にじの なかに はいったら にじいろの シャワーみたいかな?」。僕の想像はどんどん広がり……。

虹の色や見え方、現れるしくみに興味を持った男の子が、公園の噴水などさまざまな場所に現れた虹を観察し、謎を解き明かすまでを描いた科学絵本です。4歳頃から楽しむことができます。

やさいのせなか

きうちかつさく・え 福音館書店 2005年

2023年6月絵本6

野菜の上に紙を被せ、黒いクレヨンの横の面で紙をこすります。すると、野菜の「せなか」(模様)が浮かび上がってきました。模様が「ごつ ごつ ごつ」としていて、よく見ると小さな粒が並んだように見える野菜は「なんの やさいかな?」。

クレヨンで写し取った模様を見て、何の野菜かを想像して遊ぶ絵本です。ページをめくると、答えの野菜が色鮮やかに描かれています。2歳頃のお孫さんにおすすめです。お孫さんが気に入ったら、同じ作者の、「おなか」(断面)から野菜を当てる『やさいのおなか』、シルエットから果物を当てる『くだものなんだ』もぜひ読んであげてみてください。