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更新日:2024年5月23日

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2024年6月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

あいうえおにぎり ~えほん~

ねじめ正一/作 いとうひろし/絵 偕成社 2010年

2024年6月絵本1

おにぎりやトンカツなど、食べ物が登場する言葉遊びの絵本です。カバーのそでには「大きな声でよんでみてください。」とおすすめの読み方が書いてあります。では、声に出して読んでみましょう。「あいうえ おにぎり ぺろっと たべて」「かきくけ ころっけ あつあつ たべて」。さて、次の「さしすせそ」には、どんな食べ物が登場するでしょうか?

リズミカルな文は、詩人のねじめ正一さんが書いています。図書館でおすすめの本として表紙が見えるように展示したところ、手に取った子どもが「あいうえ おにぎり ぺろっと たべて」と元気よく声に出して読んでいました。いとうひろしさんがユーモラスに描く特大サイズの食べ物と、おいしそうに頬張る子どもや動物たちの表情にも注目しながら読みたい一冊です。4・5歳から

ふたりはともだち

アーノルド・ローベル/作 三木卓/訳 文化出版局 1972年

2024年6月絵本2

この本は、がまくんとかえるくんを主人公にした短編集です。一日一話ずつ読んで楽しむこともできます。その中の一つで、小学校2年生の国語の教科書に掲載されている「おてがみ」を紹介します。

かえるくんががまくんの家に遊びに行くと、がまくんは玄関の前に座り、悲しそうな顔をしていました。理由を聞くと、手紙が来るのを待っているところで、「おてがみ もらったこと ないんだもの。」と言うのです。そこで、かえるくんは急いで家に帰り、紙に何か書いて封筒に入れました。「がまがえるくんへ」と書き、かたつむりに、この手紙をがまくんに届けてほしいと頼むと、「まかせてくれよ。」「すぐ やるぜ。」と引き受けてくれました。かえるくんはがまくんの家に戻って、一緒に手紙が届くのを待ちます。さて、かえるくんからはどんな手紙が届くのでしょう?

ママに読んでもらいたい本

おでかけばいばい

はせがわせつこ/ぶん やぎゅうげんいちろう/え 福音館書店 2006年

2024年6月絵本3

鳥の親子がお出かけします。「おでかけ おでかけ ピタコン ピタコン」。3羽の赤ちゃんは、ママの背中のリュックサックで揺られています。「いってらっしゃーい」。赤ちゃんたちは「ばいばーい」と言いながら笑顔で手を振りました。猫の親子もお出かけです。「おでかけ おでかけ ねっこ たっこ ねっこ たっこ」「いってらっしゃーい」。

さまざまな動物の親子のお出かけの様子を描く赤ちゃん絵本です。鳥は「ピタコン ピタコン」、カエルは「ペッチョ パッチョ」と動物によって異なる足音が、リズミカルな音で表現されています。黄色やオレンジ、濃いピンクなどの鮮やかな色でくっきりと描かれている絵が、遠目でもよく見えるので、おはなし会での読み聞かせにも向いています。おはなし会では、「ばいばーい」とうれしそうに手を振る親子の姿が見られます。

ミリーのすてきなぼうし

きたむらさとし/作 BL出版 2009年

2024年6月絵本4

学校の帰り道、ミリーは帽子屋のウインドーで、色とりどりの羽付きの帽子を見つけました。試着するとピッタリなので買おうとしましたが、財布は空っぽ。店長に財布を見せ相談すると、店長はしばらく考え、店の奥から一つの帽子を出してきてくれました。それは特別な帽子で、ミリーが想像したとおりに「おおきさも かたちも いろも じゆうじざい」に変化するのです。店から出たミリーが「たくさん はねが ついてるの!」と想像しました。すると、頭の上にクジャクが羽を広げた姿の大きな帽子が現れ……。

自分だけの特別な帽子を手に入れた女の子ミリーを描いた絵本です。絵本を読み終わった後は、親子一緒に、どんなデザインの帽子を被ってみたいか、想像して楽しんでみてはいかがでしょうか。

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

ひまなこなべ

萱野茂/文 どいかや/絵 あすなろ書房 2016年

2024年6月絵本5

ユペッ川の上流の一番高い山に、天からやってきた位の高いくま神(カムイ)がいて、山を守っていました。ある日くま神は、石狩川の上流に住む、心と魂が美しいアイヌの前に、熊の姿で現れました。アイヌは熊を弓で射って倒しましたが、大きな熊だったので山の神にちがいないと考え、大勢の村人と一緒に、お酒や団子などの御馳走を作り、神としてもてなしました。酒を飲み御馳走を食べ、歌い踊り、おもしろいユカラ(物語)を語るアイヌの人々の中に、くま神は踊りがとても上手な若者を見つけました。その若者はアイヌではなく神のようですが、本当の姿がわかりません。くま神は若者の正体を知りたいと思いました。

アイヌの人々や文化を知るきっかけとなる昔話絵本です。県内の図書館員が選ぶ「こどもにすすめたい本2017」(小学校中学年向け)の一冊です。

うまれたよ!オタマジャクシ

関慎太郎/写真 小杉みのり/構成・文 岩崎書店 2011年

2024年6月絵本6

3月のある日、雑木林の水たまりでヒキガエルの卵を見つけました。黒い丸い卵は柔らかい透明な紐のようなものに包まれています。やがて卵は、ダルマのような形になり、次にしっぽが生え、オタマジャクシに変身しました。オタマジャクシは元気に泳ぎ回り、苔や水草などをお腹いっぱい食べ、約1か月後、しっぽの付け根に二つのでっぱりができました。これがカエルに変身する第一歩です。さて、この後、どのようにカエルに変身していくのでしょうか?

生き物の誕生や成長の様子を大きく見やすいカラー写真で紹介し人気の「よみきかせいきものしゃしんえほん」シリーズの一冊。卵からカエルへと姿形がぐんぐん変化する様子や、オタマジャクシが餌を食べる様子などが詳しく紹介され、カエルの生態に興味を持つきっかけとなる一冊です。