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更新日:2024年6月21日

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2024年7月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

なにができる?

キボリノコンノ作 PHP研究所 2023年

2024年7月絵本1

積み木のような、四角い木片があります。「なにができる?」の呼びかけでページをめくると、「とんとん」「ぎこきこ」など様々な擬音とともに木が彫られていきます。さらにページをめくると、そこに現れたのは、なんとゼリー!? 彫った木片に赤い絵の具を塗り、ニスでつやを出しているので、本物そっくりです。とても木で出来ているようには見えません。続いて2つの木、3つの木……と、だんだん木片を増やして、彫って組み合わせます。最後には一体何が出来るのでしょうか。

「なにができる?」の繰り返しが心地よく、ページをめくった先に木彫りで作ったどんなものが現われるのかを想像する楽しさもあります。ぜひリズミカルに読み聞かせてあげてください。

そらをとびたい

山本直洋写真 ちかぞう文 小学館 2021年

2024年7月絵本2

鳥のように空を飛んだら、どんな景色が広がっているのでしょうか。この本では、雲と光が作り出す「てんしのかいだん」や丸い虹、足元に広がる大地の絶景など、空の上の様々な景色を楽しむことができます。山梨県の上空、高度約4千メートルから撮影した雪化粧の富士山は、息をのむような美しさです。この本の著者は、背中に大きなプロペラ付きエンジンを背負い、パラグライダ―を翼として空に飛び立ち、上空からの風景を撮影しています。休日に、お子さんと絵本を読みながら、大空の旅を楽しんでみませんか。小学校低学年向けです。

ママに読んでもらいたい本

あける

はらぺこめがね著 佼成出版社 2023年

2024年7月絵本3

何かを開けるときってわくわくしませんか。この本はそんな高揚感を味わえる一冊です。「あけようあけよう」の呼びかけで開けるのは、お弁当の蓋、どんぶりの蓋や、お鍋の蓋。蓋を「ぱかっ」と開けると、見開きいっぱいに描かれる迫力満点の食べものたちに、食欲がそそられます。お菓子が包まれた包装紙に、最後は夏らしい飲み物を開けましょう。「あけようあけよう」と読んだら、少し間を置いて、何が出てくるかというわくわく感を楽しみながらページをめくってみてはいかがでしょうか。

県内の図書館職員が選定した「こどもにすすめたい本2024」で紹介された、幼児におすすめの一冊です。

おままごとであそびましょ

やぎたよしこぶん わかやましずこえ 童心社 2019年

2024年7月絵本4

雨の日、じゅんちゃんは一人で留守番をしています。「だれか、 あそびに こないかなあ……」。すると、「あそびましょ」という声がして、りすがやってきました。「おままごとしよう」と言われ、じゅんちゃんはお父さん役、りすはお母さん役になりました。すると、また「あそびましょ」という声がしました。今度は、誰が来たのでしょうか。

留守番のときにやってきた動物たちと、ままごとで楽しく遊ぶ様子を描いた作品です。ままごとが好きなお子さんにぴったりの幼児向け絵本です。

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

ちいさな木

角野栄子作 佐竹美保絵 偕成社 2023年

2024年7月絵本5

何年も同じ場所に生えていた小さな木のキッコは、ある日、綱を食いちぎって家出してきた犬のゴッチに出会います。ゴッチが「じぶんの すきなところに いくんだ」と話すのを聞いて、キッコは羨ましくなります。自分は動けない、とゴッチに話すと思いがけない返事が返ってきました。「やってみなくちゃ わかんないよ」。キッコが試しに根っこを抜いてみると……? 『魔女の宅急便』でお馴染みの角野栄子氏による、自由を求める生き物たちの冒険絵本です。

キッコやゴッチのほか、旅に加わった岩のイワオや沼のイッテキらが移動する際の擬音が独特です。「ゴロンチョ ゴロンチョ ゴロンチョ」「ポチョンチョ ポチョンチョ ポチョンチョ」など、声に出して言ってみると愉快な気持ちになれるので、お孫さんといっしょに試してみてはいかがでしょうか。

ぼくはなきました

くすのきしげのり作 石井聖岳絵 東洋館出版社 2019年

2024年7月絵本6

学校の参観日に、「じぶんのいいところ」を発表することになったそうたは、先生から家や学校での出来事を思い出すように言われ、一生懸命考えます。今朝はそうたは寝坊したけど、お母さんは家族で一番早起きです。今日の体育の時間、かける君はクラスで一番足が速いようです。音楽の時間は、隣にいたゆきのさんは歌が上手だと思いました。休み時間はしゅうと君が色々な花の名前を知っていて驚きました。いくら考えても、思い出すのはみんなのいいところばかりです。泣きそうになって「ぼくは、いいところがありません」と先生に言うと、先生はそうたのいいところを小さな紙に書いて渡してくれました。それを読んだそうたは……。

読んだ後に優しい気持ちになる絵本です。小学校低学年向けです。