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更新日:2024年4月24日

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2024年5月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

カールはなにをしているの?

デボラ・フリードマン作 よしいかずみ訳 BL出版 2020年

2024年5月絵本1

ミミズのカールは、土の中にトンネルを掘り、土を食べて暮らしています。カールが、「たべては出して」を繰り返した土は、栄養たっぷりでふんわり柔らかくなるのです。ある日、カールは、野ネズミから「どうして きみは、そんなこと しているの?」と尋ねられ、土を掘るのをやめて答えを探しに出かけました。ウサギやキツネなどに出会い、「どうして ぼくは、土をほっているんでしょうね?」と聞きますが、なかなか答えが見つかりません。すると、カールが留守にしている間に、土が固くなってしまいます。

どんな生き物にも大切な役割があることに気付くきっかけをくれる科学絵本です。草木・地面などの景色や生き物が、優しい色合いで描かれています。5歳ごろから楽しむことができます。

水族館

ほりかわあやこさく 福音館書店 2021年

2024年5月絵本2

水族館に朝がやってきました。スタッフがお客さんを迎えるための準備を始めています。水族館に暮らす生き物とそこで働く人たちの1日をのぞいてみましょう。水槽には色とりどりの魚やサンゴがいて、大きな水槽にはイワシなどが泳いでいます。岩場にはペンギンやアシカもいます。スタッフはお客さんの案内やショップでの販売、イワシやペンギンのショーなどで忙しく働きます。夕方、お客さんが帰ると、今度は明日の準備が始まります。

スタッフの仕事内容とともに、海の生き物の秘密や水族館の舞台裏なども詳しく描かれ、水族館の仕事を知る本としても、水族館の秘密がわかる本としても楽しむことができます。お休みの日に、お子さんと一緒にゆっくり読んでほしい絵本です。5歳から小学校低学年向けです。

ママに読んでもらいたい本

ぽかぽかぐ~ん

角野栄子作 よしむらめぐ絵 小学館 2021年

2024年5月絵本3

「あったか〜い」。よく晴れて、ぽかぽかした陽気です。アコは、セーターを脱いで半袖のTシャツに着替えました。立ち上がって両手を上に伸ばし、「ぽかぽか、ぐーん」と気持ち良く背伸びをします。一緒にいたトラトラちゃんとクマちゃんが、「あれ、アコちゃん おおきくなったみたい」と言って、アコのまねをして背伸びをしました。すると、クマちゃんたちも少し背が高くなったようです。やって来たネコのミミも、庭に咲いたタンポポも、みんな「ぽかぽかぐーん」と背伸びをします。

「ぽかぽかぐーん」と背伸びをするアコや動物たちの表情が生き生きと描かれています。県内の図書館員が「こどもにすすめたい本2022」でおすすめする幼児向けの一冊です。

ぼくとがっこう

谷川俊太郎文 はたこうしろう絵 アリス館 2021年

2024年5月絵本4

うちにいると「ぼくはこども」で、ソファで好きな本を読んだり、お母さんに抱きしめてもらったりして、僕らしくいられます。学校に行くと「ぼくはせいと」で、大勢の中のひとりになり、「がっこうはうちじゃない せんせいはおかあさんじゃない」と感じます。でも、学校の上にも空があり、広い庭があって色々な花が咲いています。図書室では好きな本が読めるし、仲のいい友達もいます。学校に行きたくない日も、楽しい日もあって……。

家と学校との違いに戸惑っていた男の子が、学校生活の中で先生や友だちと関わりながら、少しずつ成長する姿にエールを送りたくなる絵本です。ひらがなだけのシンプルな詩とともに、のびやかな絵で表現されているストーリーも楽しめます。4歳から小学校低学年向けです。

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

えんどうまめばあさんとそらまめじいさんのいそがしい毎日

松岡享子原案・文 降矢なな文・絵 福音館書店 2022年

2024年5月絵本5

えんどうまめばあさんとそらまめじいさんは、小さな家で仲良く暮らしています。2人は毎日、朝から晩まで「まめまめしく」働きます。ただ一つ困ったことは、他にやりたいことが見つかると、作業を途中で放り出し、新しいことを始めたくなってしまうことです。お昼ご飯の最中、おばあさんは、つるが伸びてきたえんどうまめの苗に支柱を立てることを思い出し、ご飯もそこそこに畑へ向かいました。ところが、雑草でいっぱいの畑を見ると、支柱を立てるのを忘れて、草取りを始めてしまいました。抜いた草をうさぎに食べさせようとしますが、うさぎ小屋が壊れていることに気付くと、草を食べさせるのを忘れておじいさんを呼びに行きます。一方、おじいさんは……?

おじいさんとおばあさんの忙しく、楽しい一日がユーモラスに描かれています。

おにぎりをつくる

高山なおみ文 長野陽一写真 ブロンズ新社 2020年

2024年5月絵本6

おにぎりをつくりましょう。まず最初に、お米をカップで量ります。次にお米を炊飯器に入れて、クマの手のように指先を丸めて、ざくざくと研ぎます。ごはんが炊けたら、蒸らしてから、茶碗によそって少し冷ましましょう。三本の指に付けた塩をもう一方の手のひらに伸ばしたら、ごはんをぎゅっと握ってできあがりです。

大人がいないとき子どもがお腹を満たすことができるようにと、料理家の著者が作った絵本です。子どもが大人に教わりながらご飯を炊いておにぎりができるまでを、写真でわかりやすく説明しています。お孫さんと、この絵本を読んでから、一緒におにぎりを作ってみてはいかがでしょうか。幼児向けです。