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更新日:2022年10月21日

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2022年10月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

くんちゃんはおおいそがし

ドロシー・マリノさく まさきるりこやく ペンギン社 1983年

202210book1

ある朝、こぐまのくんちゃんは、今日は何をしようかと考えましたが、何も思いつきません。まず、お母さんぐまに言われて、朝御飯の用意を手伝いました。次に何をしたらいいか聞くと、お父さんぐまから御飯を食べるよう言われ、食べました。朝御飯の後も、くんちゃんは、お母さんぐまに何をして遊んだらいいか聞きました。そのうちにお母さんぐまから、自分で遊びを見つけるように言われたくんちゃんは、外へ出かけ、家の周りを回り、小石や木切れを蹴ってみます。木切れを拾って、「これ ふねみたい。そうだ、かわへ いって うかべてみよう。」と思い、木切れを舟に見立てて、川に浮かべました。くんちゃんは、そこから次々に遊びを思いつきます。どんなことをして遊んだのでしょうか。

ボルカ

ジョン・バーニンガムさく きじまはじめやく ほるぷ出版 1993年

202210book2

ガチョウの夫婦の間に、六羽のひなが産まれました。その中の、ボルカと名付けられたガチョウには、生まれつき羽毛が生えていませんでした。羽のないボルカのために、お母さんは羽に似た灰色の毛糸で、服を編んでやりました。ボルカはとても喜びますが、他のひな達には笑われてしまいます。いじめられ、泳ぎや空を飛ぶ練習に加わることもできませんでした。寒くなると、他のガチョウたちは暖かい地域へ住処を移してしまい、ボルカは誰にも気づかれないまま置きざりにされました。取り残されたボルカは悲しみます。しかしその後、親切な犬や船員達と出会い…。

悲しい境遇から、頑張って自分の居場所や友達を見つけるガチョウを描いた、読み応えのあるお話です。

ママに読んでもらいたい本

ねたふりゆうちゃん

阿部結著 白泉社 2021年

202210book3

ゆうちゃんが寝たふりをしていると、お母さんが抱っこをして布団に入れてくれます。それがとても気持ちよくて嬉しいので、ゆうちゃんはいつも、いろいろな場所で寝たふりをします。ある日、ゆうちゃんはお母さんと一緒に公園へ行きました。お母さんがトイレに行っている間に、ゆうちゃんはまた寝たふりをしました。でも、お母さんはなかなか抱っこをしてくれません。お母さんは何をしているのでしょうか。

大好きなお母さんに抱っこをしてもらいたくて、様々な場所で寝たふりをするゆうちゃんと、それに応えるお母さんの様子を描いた絵本です。

しりたがりやのふくろうぼうや

マイク・サラーさく デービッド・ビースナーえ せなあいこやく 評論社 1992年

202210book4

ある夜、ふくろうのアウリーぼうやが、「おそらには、どれくらい おほしさまが あるの?」と、かあさんに尋ねました。「たくさん あるのよ。」と教えてもらいましたが、「たくさん」がどれくらいの数なのか、ぼうやには分かりません。「いったい いくつ?」と聞くと、「かぞえてごらん」と、かあさんは言いました。言われたとおりに、ぼうやは星を数え始めますが…。

「たくさん」や「とても」という言葉が表すのはどれくらいなのか、ぼうやが星や波の数を数えながら、学んでいくお話です。

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

ヘレーじいさんのうた

肥田美代子文 小泉るみ子絵 文研出版 2021年

202210book5

昔々ある村に、ヘレーじいさんという気のいいおじいさんが住んでいました。じいさんが、ソバの畑を耕していると、じいさんの顔くらいある大きなトルコ石が出てきました。市場で売れば大金持ちになれると思い、じいさんは市場へ向かいました。しかし、途中で馬をつれた男に出会ったので、トルコ石と馬を交換しないかと尋ねます。トルコ石は馬と比べ高価なため、男は驚き、じいさんの気が変わらないうちにと慌てて交換し、去りました。じいさんは満足して、自分が商売上手だと思いました。その後も、出会った人と、手に入れた物の取引をしながら市場へ向かい、村に帰ってきました。最後にじいさんが手に入れたものはいったい何でしょう。ブータンに伝わる民話です。

はしれ!カボチャ

エバ・メフト文 アンドレ・レトリア絵 宇野和美訳 小学館 2008年

202210book6

田舎に住むおばあさんの元に、孫娘から結婚式の招待状が届きました。大喜びで出かけていくと、道の途中でオオカミが現れ、食べられそうになります。おばあさんが、「あたしゃ すごく やせっぽち。まごのけっこんしきに いってくるから かえりにゃ もっと ふとっているよ」と言うと、オオカミは考え直して、おばあさんの帰りを待つことにしました。その後、おばあさんはクマとライオンにまで食べられそうになりますが、何とか切り抜けて孫娘の家にたどり着きました。帰り道には猛獣たちが待ち構えています。おばあさんは無事家に帰ることができるのでしょうか。

おばあさんと3匹の猛獣の会話の繰り返しが楽しい、ポルトガルの昔話です。おばあさんを救うため、オレンジ色の大きなカボチャが活躍します。カボチャが美味しい秋に、ぜひ読んでほしい絵本です。