ホーム > 情報を探す > 読み聞かせ > 2023年4月のおすすめ絵本

 

更新日:2023年3月20日

ここから本文です。

2023年4月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

つんつくせんせいといたずらぶんぶん

たかどのほうこさく・え フレーベル館 2011年

20230401

つんつく先生とつんつく園の園児たちが物置小屋の片付けをしていると、1人の子が「せんせい、これ、なんだろう!」と、ヒョウタン型の壺のような物を持ってきました。先生はふたを取り中をのぞきましたが、何も入っていません。そのとき、喉のあたりに変な感じがしました。違和感はすぐになくなったので、先生は「おかたづけをつづけましょう」と言おうとしましたが、なぜか「あっ、くまだわ!しんだふりを してください!」と言ってしまいました。すると園児たちは、一斉に「ばたん!」と死んだふりをしました。その後も先生は、自分の意思に反して突拍子もないことばかり口走ってしまいます。

つんつく園を舞台に、つんつく先生と園児たちが、愉快な騒動を巻き起こすシリーズの一冊です。

きゃっきゃキャベツ

いわさゆうこ作 童心社 2012年

20230402

キャベツが丸ごと1個あります。大きな葉っぱをむいてみましょう。「パキパキポキポキ」二枚三枚とむくと、葉っぱはどんどん小さくなり、色も濃い緑色から薄い黄緑色に変わります。キャベツ畑に行ってみましょう。ころころと小さな芽キャベツや、鮮やかな紫キャベツなど、さまざまなキャベツがあります。春になり暖かくなってくると、柔らかい葉っぱの春キャベツが収穫できます。畑に残った冬キャベツからは芽が伸びて花が咲き、花はやがて種となり、次のキャベツが生まれます。

人気の食育絵本「どーんとやさい」シリーズの一冊で、キャベツの特徴や種類、種から育つ過程がよくわかります。まるで本物のキャベツのように描かれた絵と、「ならんだ ならんだ きゃっきゃ キャベツ」などリズミカルな言葉が楽しい絵本です。3歳から小学校低学年向けです。

ママに読んでもらいたい本

おはなをどうぞ

三浦太郎作 のら書店 2009年

20230403

メルシーちゃんはお母さんに花をあげようと思い、抱えきれないほどたくさん摘みました。摘んだ花を持ち、急いで家へ向かったメルシーちゃんは、うさぎに会いました。うさぎに「すてきな おはなですね」と褒められ、メルシーちゃんは花を少しおすそ分けします。次に会ったらいおん、きりんにも花をあげると、メルシーちゃんが持っている花はあと1本になりました。次にぞうに会ったメルシーちゃんは…。

動物たちに花をあげる優しいメルシーちゃんを、色鮮やかな絵で描いた絵本です。

ワンガリの平和の木

ジャネット・ウィンター作 福本友美子訳 BL出版 2010年

20230404

アフリカのケニア山のふもとの村で生まれ育ったワンガリ・マータイは、アメリカに留学しました。6年後、村に帰ると、たくさんの鳥が暮らしていた森は、建物をつくるため木が切り倒され、農作物が豊富に実っていた畑は荒れていました。ワンガリは「わたしの家のうらにあった木を とりもどすことから はじめよう―いちどにすこしずつ」と言い、苗木を植える運動を始めました。苗木は村の女性たちが植えました。苗木が3か月元気に育つとワンガリがお金を払ったので、女性たちは生まれて初めて自分でお金を稼ぐことができるようになりました。

2004年にグリーンベルト運動でノーベル平和賞を受賞した、ワンガリ・マータイの伝記絵本です。SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」にもつながる内容です。小学校低学年から中学年向けです。

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

たんぽぽねこ

せなけいこ作・絵 鈴木出版 2015年

20230405

しろねこは、たくさんのたんぽぽの綿毛を見つけて、いいことを思いつきました。大きな袋を縫って綿毛を詰めて、布団を作ったのです。できあがった布団にしろねこが寝ていると、風が吹きました。すると、布団は急に暴れ出し、窓から飛び出しました。布団はしろねこをのせたまま、たんぽぽの綿毛が飛ぶようにふわふわと空を飛んでいきます。しろねこは「にゃー たすけてー」と叫びました。しろねこはどうなってしまうのでしょう。

春の野草、たんぽぽが登場する絵本です。貼り絵で丁寧に作られており、たんぽぽの綿毛のふわふわ感も見事に表現されています。

ハートのはっぱ かたばみ

多田多恵子ぶん 広野多珂子え 福音館書店 2015年

20230406

かたばみという植物は、三枚のハート型の葉っぱが集まってできています。道端にあっても普段は気にすることのない小さな雑草ですが、一日のうちに開いたり閉じたりする葉の仕組みなど、観察するととても面白い植物です。また、口に入れてみるとどんな味がするか、種がどう飛ぶかなど、知られていない特徴もあります。

かたばみは、植木鉢の隅やコンクリートの隙間などあちらこちらで見つけられます。お子さんと一緒に身近な場所を探してみましょう。4歳から小学校低学年におすすめの科学絵本です。