更新日:2025年10月17日
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読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。
(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)
ウルフ・スタルク/作 エヴァ・エリクソン/絵 ひしきあきらこ/訳BL出版 2000年
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ある日の夕方、歯医者の仕事を終えたパパが「ウルフ、いまから宇宙をみせにつれていってあげよう。おまえも、ずいぶん大きくなったからね」と、ウルフに言いました。宇宙のことを何も知らないウルフは、「それって、どこにあるの?」とたずねます。するとパパは、にっこり笑って「ちょっと遠くさ」と答えました。ウルフはパパと手をつないで町の中を歩きながら、宇宙についてたくさん質問しました。途中、マーケットで非常食のガムを仕入れ、公園や、魚屋さんの前を通り過ぎ、町外れの原っぱに着いた時には、日が沈みかけていました。そして、その先に、ウルフが初めて見る「宇宙」が待っていたのです。 スウェーデンの人気児童文学作家の作者が、少年時代に父親と初めて天体観測をしたかけがえのない思い出を描いた絵本。幼児向けです。 |
玉田美知子/作 講談社 2023年
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としおくんがおやつを食べていると、「おおばまち にらやまの ぎょうざが いなくなり さがしています。」。と、警察署からのお知らせが町内放送で流れました。焼き餃子がいなくなった!と驚いたとしおくんは、なぜいなくなったのか、考え始めます。「すいぎょうざと けんかして…」。「ぎょうざの ふるさとまで…」。としおくんの空想はどんどんふくらみ、餃子はふるさと「浜都宮」の駅で大勢の餃子に「おかえりなさい」、と大歓迎されます。その後も、餃子は数々の冒険を繰り広げていき…。 逃げ出した焼き餃子の行方を、男の子があれこれ想像して楽しむ様子を描いた絵本・・・と思いきや、ラストでは現実と空想の世界が交差します。講談社絵本新人賞受賞作です。 |
やぶうちまさゆき/作 福音館書店 1987年
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しましまの体とふさふさの尻尾が特徴のシマリス。眠りにつく時は「どうやって ねるのかな」。答えは、体も尻尾もくるりと丸めて「まるくなってねます」。羽を広げて空を飛ぶコウモリ。「どうやって ねるのかな」。 コアラ、フラミンゴ、ラッコ、オオカミ、ラクダ、キリンなど、9種類の動物の眠り方を紹介した絵本です。毛の質感や手足の形、目の表情など細部も丁寧に描かれ、リアルに表現されています。動物たちの愛らしい寝姿をお子さんと楽しめる一冊です。2歳から4歳向けです。
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佐野・ブーゼルダ・マリア/原案 松田奈那子/文・絵 ほるぷ出版 2023年
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マリアはモロッコの海の近くの町で、お父さんと日本からやってきたお母さん、兄弟姉妹と一緒に暮らしています。ある日曜日に家でマリアが、お母さんと一緒にエンドウ豆の皮をむいていると、友達のアミンがモロッコの伝統料理パスティラを持ってやってきました。「はい、どうぞ、おすそわけ! おかあさんが つくったんだ」。「わーい!シュクラン(ありがとう)!」。早速、切り分けて食べると、上にカリっと香ばしいナッツがのり、中にやわらかい鶏肉が入っています。「おいしいね」。次の日曜日、マリアのお母さんが「きょうは わたしたちが おすそわけを しましょう」。と日本料理の鳥の唐揚げをたくさん作りました。マリアは坂の上にあるアミンの家に届けに行きました。 「美味しいものを作ったら分けあう」というモロッコの人々の暮らしを、色鮮やかに描いた絵本です。
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桂文我/話 梶山俊夫/絵 福音館書店 2002年 ※品切れ 山梨県内図書館29館で所蔵
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さきちは、失敗ばかりで仕事が長続きしません。困ったさきちは、親戚のおじさんに相談しました。すると、おじさんは家の台所にあったお茶と栗と柿と麩をザルに入れてさきちに渡し、「さあ、これを うってきなはれ」と言いました。さきちは品物を持ち町の中を歩き回りましたが、誰も買ってくれません。さきちは、金魚売りや豆腐売りの売り声をヒントに、品物の「ちゃ、くり、かき、ふ」をまとめて「ちゃっくりがきぃふ」という売り声を思いつきます。「ちゃっくりがきぃふ」「ちゃっくりがきぃふ」。すると、楽しげなさきちの売り声に子どもたちが寄ってきて・・・。 言葉の面白さがつまった落語を題材にした絵本です。町中が大騒ぎになる場面では、お孫さんも笑顔がこぼれることでしょう。 |
和歌山静子/作 福音館書店 2011年
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「つちのなかで どんどこ どんどこ」地面から、緑色のもじゃもじゃした葉っぱが生えています。何の葉っぱかな?ヒントは、少しだけ土の上に飛び出しているオレンジ色の部分です。地面を掘ってみると、「あら にんじん」。ぷっくら膨らんだ細長い人参が3本、見つかりました。 0歳から3歳におすすめ。土の中で育つ野菜が何の野菜か「あてっこ」して遊ぶことができる絵本です。じゃがいもや、里芋、ゴボウや大根など、様々な野菜が登場します。葉っぱや、少しだけ見えている部分を見て、何かな?とお孫さんと一緒に想像してみませんか?園や図書館での読み聞かせにもおすすめです。 |
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