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更新日:2025年11月18日

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2025年12月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

ゆきのもりのおくりもの

リンデ・ファース/文・絵 西村由美/訳 岩波書店 2024年

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 クリスマスイブなのに、ソフィーのお父さんは仕事で大忙し。近所の家が皆楽しくパーティーをしているなか、ソフィーは暗い部屋でひとりぼっちです。

 まだ夜の明けきらないクリスマスの早朝、ソフィーは「そとなら すてきなことに であえるかもしれない」と、コートを着て外に出ます。ソフィーが吹雪の中を歩いていると、突然大きな角のあるヘラジカがあらわれます。ヘラジカはソフィーを背中に乗せ、大きな森へ連れて行きました。

 雪をまとった白い木々、光り輝くクリスマスツリー、そしてオーロラのきらめき。冬の北欧の大自然を舞台に、女の子と森の動物たちの小さなクリスマスを描いた、幻想的で心あたたまる物語です。3歳以上におすすめです。

やまのディスコ

スズキコージ/作 架空社 1989年 ★品切れ。県内図書館20館所蔵あり。

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 馬のみねこさんは、毎日髪や尻尾、体重に気を遣うほどのおしゃれ。ある日、ディスコの開店のポスターを見たみねこさんは、ヤギのさんきちくんを誘って店に向かいます。オートバイで山道を走り、一本杉の根元にあるディスコ店に到着。店主の熊に入場料の栗の実を10個ずつ払って店内に入ると、蜂の巣のミラーボールの下には着飾った動物たちがいっぱい。バンドの演奏が始まると、みねこさんは一番に踊りだします。つられて他の動物も踊りだし、ディスコは盛り上がってきたのですが……。

 来年の干支・馬が主役の絵本です。2026年は、元気なみねこさんのように、楽しくにぎやかにすごせるとよいですね。4・5歳~小学校1・2年生向け。

ママに読んでもらいたい本

おやつどろぼう

阿部結/作 福音館書店 2025年

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 ある夜、トイレに起きたアカーキーは、母さんがひとりでいちごのケーキを食べようとしているのを見つけます。母さんはケーキを隠し、「こどもは もう ねる じかん」とアカーキーをベッドに戻します。ケーキが気になって眠れないアカーキーは、夜中にこっそりケーキ探しへ。冷蔵庫でケーキ発見!…と思ったら、縞模様の服を着た「しましま」たちが、ケーキを冷蔵庫の中の小さな扉の向こうへ運び出そうとしていました。アカーキーがあわてて冷蔵庫にもぐり込み、「しましま」たちの後を追いかけて行くと…。

 夜中の小さな冒険にハラハラドキドキ。読み終わってホッと一息ついたら、甘いお菓子でおやつタイムはいかがでしょうか。3歳~5歳向け。

 

おいもちゃん

樋勝朋巳/作 こぐま社 2024年

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 元気いっぱいでじっとしていられないサツマイモのおいもちゃん。靴下を脱ぎ捨てて「ざぶーん」「イエーイ」と水に飛び込み、魚と泳いだりタコとゆらゆら浮かんだり。ところが、体が冷えて風邪をひいてしまいます。くしゃみをしているところに、友達のメルちゃんが通りかかって……。

 ご機嫌で遊んでいたかと思えば、急に鼻水を垂らして震えだすおいもちゃんは、わんぱくな小さな子どものよう。サツマイモを買ったときに「絵本のおいもちゃん、今何してるかな?」とお子さんと話すのも楽しいかもしれません。対象年齢は1~3歳。

 

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

おせち

内田有美/文・絵 満留邦子/料理 三浦康子/監修 福音館書店 2024年

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 「たづくり」は田んぼの肥やしになる鰯の子で 「おこめが たくさん みのりますように」、「えび」は背中が丸いことから「としをとるまで げんきでいられますように」-。

 そのほか、くろまめ、かずのこ、きんとん、だてまき…おせち料理が写真のように鮮やかに描かれています。そのひとつひとつに込められた願いを、テンポのよいやさしい詩のような文章で紹介する絵本です。知らなかった料理の由来に、お孫さんと一緒に驚くこともあるのではないでしょうか。

 「ことしも いちねん よいとしに なりますように」-おせち料理を囲み、家族みんなで祝うお正月が、もうすぐやってきます。

もうすぐおしょうがつ

西村繁男/さく 福音館書店 2010年

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 犬のゆうちゃんとひろくんは、年末年始を祖父母の家で過ごします。大掃除を手伝い、餅つきをし、大晦日にはおせちの材料などを買いに出かけました。初詣の準備をする神社の前を通り、動物たちでにぎわう市場に着きました。魚や海老天、卵焼きに黒豆など、おいしそうなものでいっぱいです。市場から帰ったら、お正月飾りのお手伝い。お正月を迎える準備はまだまだ続きます。

 年越しの行事を描いた絵本です。絵本の舞台は近畿地方と思われます。お餅の作り方や大晦日に食べる物など、ご家庭での年末年始の過ごし方と違う点があれば、お孫さんに伝えてあげてください。4・5歳~小学校1・2年生向け。