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更新日:2025年12月22日

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2026年1月のおすすめ絵本

読み聞かせについて

読み聞かせは、情操教育においても、また集中力をつけるのにも有効であるといわれており、何より大好きな人に読んでもらった本とその先に広がる世界は子どもたちの心にしっかり残っているものです。
ここでは、それぞれ読んでいただく対象者別に本をセレクトしました。

(山梨県立図書館サービス課子ども読書推進担当)

パパに読んでもらいたい本

できるかな?

エリック・カール/さく くどうなおこ/やく 偕成社 1997 年

2026年1月絵本

「ぼくは ペンギン あたまを くるんと まわせるよ きみは できる?」一羽のペンギンが、頭をくるりと回して見せ、同じ動きができるか子どもにたずねます。子どもは「できるよ できる」と答え、頭を「くるるん」と回しました。キリンは長い首を「ぐいん」と曲げて見せ、アザラシは両手を「ぱんぱん」と打ち鳴らしています。子どもたちは同じことができるかな?

 猫など身近な動物から、キリンやゾウなどの動物園の人気者、バッファローなど珍しい動物まで登場します。動物たちのまねっこ遊びの誘いにのって、お子さんと一緒に体を動かしてみませんか。カラフルで画面も大きく、園や図書館の読み聞かせにもおすすめです。3歳頃から小学校低学年まで。

ねえあそぼ

長野ヒデ子/作・絵 ひかりのくに 2010 年

2026年1月絵本2

「ねえ おとうさん、あそんでよ」ぼくは、家でのんびり新聞を読んでいるお父さんの腕にしがみついてお願いしました。けれど、お父さんは新聞に夢中で、「うう……ん」と生返事。そこでぼくは背中に登り、「ウッキッキー。」と、サルのまねをしてみます。すると、あら不思議。お父さんは大きな木に変身。もっと高く登ろうとすると、木は倒れて、「ヒヒーン!」と今度は暴れ馬に。馬になっても、お父さんは新聞が気になって本気で遊んでくれません。「いやーん、つまんないよ。ねえ、おとうさん!」

 休日のお父さんと男の子のやりとりを、ユーモラスに描いた絵本です。今年の干支である「うま」も登場します。3 歳以上。

ママに読んでもらいたい本

がっこうにまにあわない

ザ・キャビンカンパニー/作・絵 あかね書房 2022 年

2026年1月絵本3 

 朝8時、学校に集合――なのに寝坊した男の子。7時47分、ランドセルを背負い、玄関を飛び出し、猛ダッシュ。ところが、行く手を阻むものが次々に現れます。人喰いワニが潜んでいそうな大きな水たまり、角を曲がれば何匹もの犬、ぐにゃぐにゃに歪んだ歩道橋。そして踏切では、長い長い列車が走り続け、なかなか渡れません。7時55分、7時56分、7時57分……「もう がっこうに まにあわない!」

 ダイナミックな構図とスピード感あふれる独特のタッチ。ページに刻まれる時刻が、緊張感と焦燥感をさらに高めます。遅刻寸前の男の子のドキドキ・ハラハラを、親子で楽しんでみませんか?

 

ゆきがやんだら

酒井駒子/作・絵  Gakken 2024 年

2026年1月絵本4

 朝、ママから雪で園が休みになったと聞いた子ウサギのぼくは、外に出て遊ぼうとしますが、ママに止められます。「ゆきが やむまで そとに でちゃ だめ。」ぼくはこっそりベランダに出て、雪のおだんごを作ります。遠くに仕事に行ったパパから雪のせいで帰れないと連絡がありました。ママと一緒にベランダで外の様子を眺めると、道には車も人の姿も見えません。聞こえてくるのは降る雪の音だけ。「ぼくと ママしか いないみたい、せかいで。」夜になり、雪がやみました。「ママ、ママ、そとに いって いいでしょ。ゆき やんでるよ。」

 大雪の日のまちの静けさ、そして夜の雪遊びー特別な時間を描いた、冬にぴったりの物語です。

 

じいじ・ばあばに読んでもらいたい本

さむがりやのねこ

わたなべゆういち/作・絵フレーベル館 1984 年

2026年1月絵本5

北の国に寒がりやの猫がいました。ある日、猫は寒さに耐えきれず、暖かい南の国を目指して歩き始めました。しばらく歩くと体が温まり、南の国に着いたと勘違いした猫は、一休みするつもりで、家の軒下に置かれた洗濯物の籠の中に入り、そのまま眠ってしまいました。ところが夜中、この家のおばあさんが、忘れていた洗濯を「こんやの うちに すませちゃお。」と思ったから大変!猫は洗われ、絞られ、干されて…かちんこちんに凍ってしまいました。いったい猫はどうなるのでしょう?

散々な目に合う可哀想なねこですが、その姿に思わずクスっと笑ってしまいます。何もかも凍りつくような寒さが厳しい時期に読みたい絵本です。3・4歳から。

チャーリー、こっちだよ

キャレン・レヴィス/さく チャールズ・サントソ/え いわじょう よしひと/やく BL 出版 2020 年

2026年1月絵本6

 心や体に傷を負った動物たちが暮らす〈だれでもぼくじょう〉に、ヤギのジャックがいました。ある日、牧場に馬のチャーリーがやってきます。チャーリーは片目しか見えないため、ジャックに気づかず、ぶつかってしまいました。急に近づかれるのが苦手なジャックは怒り、チャーリーを警戒して遠くから観察します。好奇心旺盛なチャーリーはあちこち歩きますが、何かにぶつかったり、道に迷ったりして遠くまで行けません。ジャックはそんなチャーリーが気になり、とうとう勇気を出して声をかけます。「チャーリー、こっちだよ」。

 実話をもとにした物語です。ヤギのジャックと馬のチャーリーは本当にいて、友達同士でした。ジャックとチャーリーがお互いをいたわりながら友情を育む姿に、心が温まる一冊です。